法律情報
キャリーバッグの事故
LR8 2015.11.2
キャリーバックに躓いて転倒して骨折をしたケースで、キャリーバックを曳いていた人に損害賠償が命じられたケースがある(東京地方裁判所平成27年4月24日判決)。
過失により他人に損害を与えれば損害賠償を命じられるのは法律上は当然のことであるが(民法709条)、一般には、キャリーバックを曳く際に周囲に注意を払う人は少ないように思われる。同判決は、「歩行者が、駅構内のような人通りの多い場所でキャリーバックを使用する場合には、曳いているキャリーバックが他の歩行者の歩行を妨げたり、それに躓いて転倒させることのないよう注意すべき義務を負う」としている。このケースでは5日間の入院と6か月間の通院を要するケガで、103万円あまりの賠償が命じられた。
日常起こりうる法律問題として、注意したい点である。
以上